仮葬パーディー   1








「で、何か良い案でもあるのか?」




俺を莫迦にしたんだから何かあるんだろ?
と、ゼバイルが睨み付ければ、フェイルは言った。




「今日から城で二日間パーティーを行うことになってるんだ。
無論、クロレストラ王国から客人が来る。と、言うことでな。
そこでだ、一応あのレインも呼んで居るんだよ。パーティーに…
まぁ、多分彼奴のことならアリシア姫が入れば来るだろうな。
兎に角、アリシア姫を捕まえれば問題はない」




「………だから、そのアリシアをどうやって捕まえるかだろう」



「大丈夫。そこは問題ない、行きそうな場所はわかってるから」





にっこり笑うフェイル王子にゼバイルは怪しむような視線を向けた。





「心配ありません。きっと彼女なら……あそこにいるはずですから」




その表情はとても柔らかなものだった。











その頃アリシアはと言うと――――――




大広場にある噴水の近くでレインを探していた。






「あーもう、全然居ない。何処にいるのよ!あの性悪魔術師め」





レインが見つからないあまり殺気を出すほどだ。
辺りの人々が怖さのあまり遠ざかっている。

だが、アリシアは気にした様子もなく、ため息をついた。




「一体レインは何処にいるのよ……」




うなだれた様子で呟くアリシア。
ずっと、いろんな人に聞き回っていたが、誰もそれらしき人を見た者は居ない。


どうなっているのだ?



此処にいるのではないのか?





「……………もしかしたらもう居ないのかしら」




此処には……

そんな事が頭の中を過ぎる。




でも、それでは此処から何処に行けばいいと言うのだ?





「とりあえず宿屋にでも―――――!?」






とっさのことに木の陰に隠れるアリシア。
その視線の先には機嫌の悪いゼバイルとフェイル王子が居たのだから。




――――――何でお兄さまが此処にいるのよ!!!






思わず心の中で叫ぶが、どうしようもない。
と、と、兎に角この場から離れねば………



でも、どうやってばれないようにすればいいのよ!





絶体絶命のピンチとはよく言ったものね……

思わず冷や汗をかきながらアリシアは心の中で思う。

でも、どうすればいいの?






思案するアリシアの目の前に急に人影がさした。
思わず視線を上げる。


その瞬間、アリシアは瞳を見開く。
が、次の瞬間アリシアの姿はその場から消えた。



残ったのは微かに渦巻く風だけだった。








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